Caché ポストリレーショナル・データベースへようこそ。
ここでは、Caché を構成している主要コンポーネントとテクノロジーの概要を説明しています。コンポーネントは、以下の通りです。
-
分散データベース生成機能が組み込まれた、強力で多次元のトランザクション・エンジン
-
強力なオブジェクトと高性能な SQL を結合した統合データ・アーキテクチャ
-
高速なデータベースと Web アプリケーション開発を促進するテクノロジーとツール
-
オブジェクト指向に基づく、ネイティブな XML、Web サービスのサポート。Caché XML 機能の詳細は、
Cachéでの XML の使用法 を参照してください。
-
EJB、JDBC、ActiveX、.NET、C++、ODBC、XML、SOAP などとの自動的な相互運用性
Caché についてさらに学習するには、残りの Caché マニュアルをお読みください。また、
Caché テクノロジー・ガイド には、Caché の機能とアーキテクチャの概要を説明しています。特定のトピックを詳細に学習するには、ホーム・ページのオンライン・ドキュメントで閲覧可能な他のマニュアルを参照してください。また、Caché には、さまざまな開発やシステム管理に関するオンライン・チュートリアルが多数あります。
Caché のパワーの多くは、その独自のアーキテクチャに由来しています。その中心となる Caché データベース・エンジンは、複雑なデータベース管理システムの構築に必要なサービス一式を提供します。例えば、データ・ストレージ、同時実行管理、トランザクション、プロセス管理などです。Caché エンジンを強力なデータベース・ツールキットとして考えることができます。これにより、Caché は、完全なオブジェクトとリレーショナル・データベースの管理システムを実装します。
-
オブジェクトとリレーショナル・データベース・システムは、データベース・エンジンと直接会話するため、非常に効率的な処理を実行します。オブジェクト・リレーショナル・ミドルウェアや、SQL とオブジェクト間のブリッジ・テクノロジーは不要です。
-
物理的な実装からデータベースが論理的に分離されているため、アプリケーション・ロジックを変更せずに、アプリケーションの設定を素早く再構成できます。
-
データベース・エンジンのインタフェースはオープンであるため、必要に応じて機能を直接使用できます。この機能とは、独自にカスタマイズしたデータベース管理システムの構築から、パフォーマンスに重点を置いたアプリケーションの最適化の追加まで広範囲に渡ります。
-
将来的なプラットフォーム : Caché アーキテクチャは、既存のアプリケーションに影響せずに、将来的にデータベース・エンジンを拡張できます。例えば、拡張性とパフォーマンスが大幅に向上した Caché バージョン 4.1 を新規の物理データ構造に導入した場合、既存のアプリケーションを変更したり、Caché オブジェクトやリレーショナル・システムを変更したりする必要はありません。また、Caché は、XML など新規のテクノロジーをサポートします。ここでも、既存のアプリケーションに影響せずに、固有の高性能コンポーネントとして導入できます。
Caché は、リレーショナル・モデルの限界を超えるように設計されており、現存する何千ものリレーショナル・データベース・アプリケーションへの最新のアップグレード・パスを提供したり、市場にある SQL ベースのリポート・ツールをサポートします。
ポスト・リレーショナル の
リレーショナル とは、Caché がフル機能のリレーショナル・データベースであることを示しています。Caché データベースのすべてのデータを実際のリレーショナル・テーブルで使用でき、ODBC、JDBC、オブジェクト・メソッド経由の標準 SQL を使用して、問い合わせや修正ができます。Caché の基礎となる強力なデータベース・エンジンにより、Caché は、今日、最速で最も拡張性のあるリレーショナル・データベースです。
また、
ポスト・リレーショナル の
ポスト とは、Caché が、リレーショナル・データベースの限界を超える機能を持ち、さらに標準のデータ・リレーショナル・ビューをサポートしていることを示しています。その機能は、以下の通りです。
-
オブジェクトとしてデータをモデリングする機能 (各オブジェクトは、自動的に生成、同期化されたネイティブのリレーショナル表現を持ちます)。これは、データベースとオブジェクト指向アプリケーション環境のインピーダンス不整合を取り除き、リレーショナル・モデリングの複雑さを軽減します。
-
-
-
データベース・エンジンで、多態を含むメソッドと継承を活用する機能
-
オブジェクト識別とリレーションシップを操作するための SQL へのオブジェクト拡張
-
単一アプリケーションで、SQL とオブジェクト・ベース・アクセスを組み合わせて、適宜使用する機能
-
アプリケーションの性能を最大にするように、データの格納に使用する物理的階層とクラスタリングを管理
オブジェクトとリレーショナルの両方へアクセスできる大半のデータベースは、他方の上位にその一方へのアクセス形式を提供しますが、Caché の SQL とオブジェクトは、双方向へ直接データを渡します。この二方向のダイレクト・アクセスは、Caché のポスト・リレーショナルの利点です。
Caché は、シングルユーザ向けのシステムから何万の同時ユーザを持つ企業規模のマルチユーザ・システムまで、世界中で使用されているアプリケーションです。
以下は、Caché で構築されたシステムの事例です。
-
何百人もの患者を処理するアプリケーションが稼動している大規模な健康医療ネットワーク向けのアプリケーション・プラットフォームとして。ネットワークには、データ、アプリケーション・サーバ、3 万以上のクライアント・マシンが動作する Caché システムが含まれます。
-
大手金融機関向けの Java ベースの企業メッセージ・システムのデータ・サーバとして。Caché は、パフォーマンスと、従来のリレーショナル・データベースでは不可能であったカスタマイズされたタスクを実行できる機能の両方から選択されました。
-
1400 以上の同時ユーザを持つ大規模な政府組織向け SQL ベースの OLTP (オンライン・トランザクション処理) システムとして。Caché は、他のリレーショナル製品では不可能なことを、(アプリケーションを変更せずに) 実行するために導入されました。
-
一流の工科大学で使用されるオンライン教育システム向けのオブジェクト・データベースと Web アプリケーション・フレームワークとして。Caché は、迅速な開発 (アプリケーション構築に 3ヶ月)、オブジェクトの性能、アプリケーションの再作業を行わずに拡張できる機能から選択されました。
-
世界選手権で、プロ選手のリアルタイムの順位や走行タイムを追跡するために使用するオブジェクト・データベースとして。Caché は、(代表的なオブジェクトとリレーショナル・データベースに比較して) そのパフォーマンスとネイティブ C++ インタフェースから選択されました。
-
数百万のユーザがアクセスする人気のある Web サイト用の分散 SQL データ・エンジンとして。このサイトは、費用対効果のある Linux ベース・サーバと Caché の分散データ管理を使用して、スケーラブルでかつパーソナライズされたサイトを提供します。ミドルウェアや Web キャッシュ・インフラストラクチャはありません。このシステム (市販の 4 つの Linux マシン) のハードウェア費用は、
インターネット・アプリケーションで代表的なデータベース と比較すると、10% 以下で済みます。
インターシステムズの製品のサポートに関する質問については、販売代理店もしくはインターシステムズ ジャパンのサポート窓口までお問い合わせください。